SWIFT版のObjectStorage時代は料金体系がシンプルでしたが、S3になって色々複雑になりました。そのくせ料金表もどこを見ればいいのかわからないし・・・
せっかくなので営業の方に確認した内容をまとめておきます。
SWIFT版からS3への移行方法や必要性についてはこちらを参照してください。
料金表
少し前までリンク切れしていたのですが、ここのページが正しいそうです。途中にあるプルダウンでリージョン等を選ぶと詳しい料金が見れます。
ちょっと分かりづらいです。。。あとはダッシュボードからObjectStorageを新規追加すると料金表がでてきます。とてもシンプルで見やすいのですが地域が考慮されていないので見積りで使う際には注意が必要です。
Resiliency・・・
- CrossRegion
- 3つの地域にまたがってレプリケーションされます。よほど大きなサービスで利用しない限り使わなくてもいいのではないかと思います。
- Regional
- 単一地域内の複数データセンターに保存されます。高可用性ではあるので通常はこれで十分です。
- Single Data Center
- 単一データセンター内の複数デバイスにまたがって使用・・・これはObjectStorageではなくファイルやブロック・ストレージのことだと思います。
Storage-class
- Standard
- 月に何回もアクセスするアクティブデータに適切
- Vault
- 月に1回アクセスする程度のアクティブ性の低いデータに適切
- Cold Vault
- めったにアクセスしないデータに適切。遅い分安い
- Flex
- 毎月のアクセスが変化するデータに適切。コールドのいいところも合わさる。
- 次のうち安いほうが適用される
- A)使用した容量+データ取得量
- B)使用した容量×Flex最大容量
後述しますが直接公開せずに独自にキャッシュ作ったりするのであればFlexで十分です
課金のポイント
課金のポイントは大きく3つになります。
- ディスク使用量による従量課金 GB/月
- publicネットワークからのアクセスの場合は帯域課金
- VMなどからprivateネットワーク経由でのアクセスの場合は無料
- API呼出回数による課金(privateからのアクセスでも課金されます)
- APIの課金は大きく分けて以下2種類あります
- Class A:PUT, COPY, POST, LIST
- Class B:GET, その他
s3fuseを使ってmountした場合はどうなるのか?
これよくわからなかったのでIBMの営業チャットで聞いてみたところ、privateのエンドポイントでマウントしてもAPIの従量課金がかかるそうです。(privateであればネットワーク帯域料金は無料)
イメージ的には1コマンド1APIぐらいの感覚でいればいいそうです。(実際はもう少し賢く作ってあると思いたいですが)
public帯域料を節約する
VMやベアメタルにはpublicネットワーク帯域の無料枠がついてきます。なのでそれを利用することで帯域課金の節約が可能となります。さらにキャッシュを作り込めばAPIの呼出回数も節約可能です。(微々たるものですが)
さいごに
具体的に計算すると大した金額ではないかもしれませんが、従量課金となると少し躊躇してしまいます。見積りツールが復活してくれるといいのですが。。。
用途によっては節約テクニックが使えませんが、なにかの参考にしてもらえればと思います。